東洋医学では、色・方角・季節(土用含む)・臓器・感情など様々に分類されている陰陽五行説というものがあります。
冬は五行で『水』に当てはまり、臓器では『腎臓』になります。
私たちの体にある腎臓という臓器は腰の上部に左右あり、握りこぶしくらいの大きさといわれています。
腎臓の役割は①~⑤になっています。
① 老廃物を体から出す
血液をろ過して老廃物や塩分を尿として体外へ出しています。
また、体に必要なものは再吸収して、体内に留める働きもしています。
腎臓の働きが悪くなると尿が出なくなり、老廃物がたまり疲れやすかったり、だるくなったりします。
② 血圧の調整
塩分と水分をコントロールして血圧を調整しています。
血圧が高いときは塩分と水分の出す量を増やして血圧を下げ、血圧が低いときは塩分と水分の出す量を減らすことで血圧を上げます。
また、腎臓から血圧を維持するホルモンが出ています。
腎臓と血圧は密接に関係し、腎臓の不活性によって高血圧になることもあります。
また、高血圧は腎臓に負担をかけ、腎臓の働きを悪化させることもあります。
③ 血液を作る
血液は骨髄の中にある細胞が腎臓から出るホルモンによって刺激を受けて作られています。
腎臓が不活性になると、このホルモンが出てこなくなってしまうため、血液が十分につくられず血液量が少なくなり貧血気味になります。
④ 体液量・イオンバランスの調整
体の体液量やイオンバランスの調節を行い、体に必要なミネラルを体内に取り入れる役割をしています。
腎臓が不活性になると体液量の調節がうまくいかず、体のむくみにつながります。
また、イオンバランスが崩れると、疲れやめまいなど体にさまざまな不調が出てくることがあります。
⑤ 骨を作る
腎臓と肝臓でビタミンDを活性化させています。ビタミンDは活性化されないと体内では使うことができません。活性型ビタミンDはカルシウムを体内に吸収させるのに必要になってきます。
腎臓が不活性になると、活性型ビタミンDが低下してカルシウムが吸収されなくなってしまい、骨が弱くなるなどの症状が出てきます。
ということをしてくれています。
腎臓が不活性になると、むくみ・だるさ・食欲不振・頻尿・夜間尿・尿毒症・吐き気・嘔吐・頭痛・めまい・貧血・高血圧・耳鳴り などの症状が出てきます。
また、陰陽五行に肩や腰を当てはめると『水』になるので、肩こりや腰の痛み、膝の痛みに関係してきます。
腎臓に良いとされる食べ物は
大豆・豆腐・高野豆腐・納豆・小豆・わかめ・海苔・昆布・ひじき・もずく・ソバ・きくらげ・干ししいたけ・黒ゴマ・豚肉・あさり・牡蠣・めざし・じゃこ・里芋・サツマイモ・栗・クルミ・大根・切干大根・ごぼう・れんこん などです。
良いからといって食べ過ぎてはいけません。
見ていただくとわかるように、主食になるものは少ないので、バランスの良い食事の副食として食べるように意識していきましょう。