医療や介護では昔から行われている足浴ですが、自律神経(副交感神経)や精神的ストレス、免疫力向上や血液循環の促進、浅い眠りや不眠に効果があると研究者によって調査され実証されています。
最近では温泉地や温泉施設、駅の構内、空港、高速道路のSA、道の駅にも足湯コーナーがあります。どの季節でも気軽に行うことができて、術後で体力のない方や年配の方でも年齢を気にせずできて、全身浴と同じぐらいの効果があるので身体も気分も心地よくなれます。
足にはたくさんの骨や関節、靭帯、血管があり、ツボは48もあります。
足は「第2の心臓」といわれるぐらい筋肉量が多く、筋肉が硬くなると血液循環が悪くなります。
足を冷やすと体内の機能が低下して、新陳代謝も衰え、身体不調の要因となります。
現代人は運動不足やストレスなどが原因で足が冷えやすくなっており、心臓から一番遠いのも冷えやすい原因です。
足浴の効果は
① 血行がよくなり、全身が温まる
② 爽快感やリラックス効果がある
③ 痛みや不快感を軽減させる。
④ 風邪など病気に強い身体になり、疲労回復にも効果的
⑤ 入眠を促し、不眠の改善
⑥ 健康を維持できる
⑦ むくみ、美容やダイエットにも効果的
⑧ 内臓が活性化してホルモンバランスが整う
⑨ 自律神経のアンバランスを改善
ある実験で免疫力が上がることがわかりました。
40~41度で20分間足浴をして、20分後に採血をすると、ガン細胞をやっつける「NK細胞」の活性度が10人中7人も増加したそうです。
さらに効果を高めるには足浴の後に足裏やふくらはぎのマッサージをしましょう。
さらに足浴は肝臓の負担も減らしてくれます。
人の体で主に熱を作っているのが筋肉と肝臓です。
肝臓は解毒や栄養素の分解などをしています。足を温めることによって体温が上がると肝臓の負担を減らすことができて、腎臓も活発になるので尿が出やすくなり、むくみの解消やデトックス効果も期待できます。
足浴のやり方や注意点
足をつける洗面器やバケツを用意しましょう。健康器具として足浴器が売られていますが、くるぶしの上(指3本分)までお湯を入れる大きさで大丈夫です。
ふくらはぎまで温めるほうが効果的なので、より効果を上げたい方は大きめのバケツを用意して下さい。
バケツの下にタオルやビニール袋を敷いてください。ビニール袋ですると膝下で結べるので保温効果が高くなり、お湯の温度が下がりにくいです。
次にお湯温度ですが40度前後にしましょう。初めから熱くせず少しずつ温度調節して下さい。温泉や銭湯では40~42度の施設が多いです。
糖尿病による知覚鈍麻や神経障害がある方はやけどになる恐れがあるので、ぬるめのお湯で行いましょう。
心臓病・高血圧の方は血圧変動の危険があるので、時間を調整しながら低い目の温度(38度ぐらい)で行って下さい。
時間は10分程度を目安にして下さい。
長時間の足浴は普通の入浴と同じようにのぼせてしまいます。
お風呂とは別に3回以上できれば効果的です。
テレビを見ながらでも気軽にできるのでお試し下さいね。